藤田田という人物をご存知ですか?
「日本マクドナルド」「日本トイザらス」「日本ブロックバスター」などを創業した日本屈指の実業家の1人です。
今回はそんな藤田田さんが、
「成功しお金持ちになりたいと願う、夢と情熱を持った日本の若い人たちにユダヤ人の考え方を教えて世界に通用する起業家にしたい!!」
という思いで綴った一冊の書籍を紹介します。
マクドナルドの創業者というとお固く真面目な人物なのかなと思ってしまいますが、この藤田田さん、かなり情熱的で過激でぶっとんでるおもしろい人なのですごくハマると思いますよ。
藤田田「ユダヤの商法」
ユダヤ人実業家たちから信頼され、実力を認められ「銀座のユダヤ人」と呼ばれていた藤田田さん。
ここでは藤田田さんの経歴やエピソード、そして本の中にある「ユダヤ人の考え方」を少し紹介していきます。
藤田田ってどんな人?
藤田田(ふじたでん)
1926年(大正15年)3月13日~2004年(平成4年)4月21日(78歳没)
- 「藤田商店」
- 「日本マクドナルド」
- 「日本トイザらス」
- 「日本ブロックバスター」
創業者。
その他、英国のネクタイ・スカーフ製造販売大手タイラック社と提携し「日本タイラック」の創業。
また、現在は閉館となっている「東京タワー蝋人形館」を開館した人物でもある。
“Wikipedia”
藤田田のエピソード
本書の中で語られている藤田田さんのエピソードを2つかんたんに紹介します。
アメリカンオイル社からの信頼を勝ち取るエピソード
1968年に藤田田さんは「アメリカンオイル」というユダヤ系資本の会社からナイフとフォーク300万本を受注。
岐阜県関市の業者にナイフ、フォークの製造を発注するも田植えの時期と重なったことや業者がユダヤ人の取引の厳しさを知らないことから商品の完成が大幅に遅れてしまいます。
当初、約束の納期のひと月前に船で輸送する予定だったのに商品が出来上がったのが納期の数日前。
仕方なく藤田さんは約3万ドル(当時の日本円で約1000万円)でボーイングをチャーター。(もちろん大赤字)
そこから空港でのトラブルや商品の積み込みなどで苦戦し何とか納期の1日前にチャーターを飛ばしギリギリ間に合わせ相手の信用を得たというエピソードです。
そのときのユダヤ人の言葉は、
「間に合った。OKだ。飛行機をチャーターしたことは聞いた。グッド。」のみ。
厳しいですね。
ちなみに翌年は倍の600万本の注文が入ったものの、またもや業者がやらかしまた飛行機をチャーターして間に合わせたそうです。
悪徳ユダヤ人にはめられそうになりアメリカ大統領に直訴したエピソード
こちらのエピソードはかんたんに。
藤田は悪徳ユダヤ商人のバンザイ屋(※倒産寸前の会社から安く商品を買い叩き倒産させてその会社まで安く買おうとする悪徳商人)からトランジスターラジオの注文を受け製造。
しかし、最初に決められていた商品のロゴと違うロゴを相手が要求。
すでに作ってしまった商品を作り直すわけにもいかず、かといって信用状の記載と違う商品は輸出できない。
おまけにすでに発送するだけというタイミングでキャンセルまでしてくる悪質ぶり。
そこで藤田は相手がバンザイ屋だと気づきます。
藤田は相手に商品を引き取るかロゴの取り替え費用を要求するも、バカにされたことや暮れも正月もなく商品を造ってくれた業者のこともあり激怒。
当時の米国大統領ケネディに直訴の手紙を送ります。
後日、大使館に呼ばれると大統領がその悪徳商人に勧告を出し無事、この問題を解決してくれたようです。
そして、担当官から「こういう場合は遠慮せずにどんどん報告してほしい。」
という言葉をもらったというエピソードです。
「でも大統領に直訴はやめて。」
とも言われたそうです。
ユダヤの商人の考え方

本書の中で書かれている全6パート、97個のユダヤ商人の考え方の中から3つ紹介します。
78:22の宇宙法則
ユダヤ商人はこの世界のあらゆるものが78:22のバランスで成り立っていると考えています。
- 正方形とそれに内接する円の面積の比率
- 空気中に含まれる窒素(78%)とその他の成分(22%)の比率
- 人体の水分(78%)とその他の成分(22%)の比率
など。
そして、お金儲けの法則も78:22。
ユダヤの商人はお金持ち相手に商売をします。
理由は、お金持ちの持っているお金が78、ふつうの人たちの持っているお金が22。
人数は少ないけど、お金がたくさん集まるところで商売をするのだそうです。
生活の中に数字を持込め
ユダヤの商人は常に正確な数字を意識しているというお話です。
日本の人々が、
「今日はあついですな」「寒いですな」
というところをユダヤ人たちは、
「今日は華氏80度だ。」
というように常に寒暖計の数字を読むそうです。
常に生活に数字を持ちこみ数字に強くなることがユダヤ商法の基本なのです。
ユダヤの商人たちは常に数字で正確に把握し数字で表現することで物事から曖昧さを取り除いていくことが儲けの原則だと考えています。
契約は神様との約束
ユダヤ人が信仰しているユダヤ教は「契約の宗教」とも呼ばれユダヤ人は「契約の民」と呼ばれています。
ユダヤ人は、
「人間が存在するのは、神と存在の契約をして生きているからだ」
「人間同士の契約も、神との契約同様、破ってはいけない。」
と信じています。
そのため、ユダヤの商人に債務不履行という言葉はありません。
必ず約束を守るのです。
そういう信条があるので、ユダヤ人は相手の債務不履行には厳しく責任を追及し、損害賠償をします。
それをわかっているので藤田田さんは、上のエピソードで紹介したように飛行機をチャーターしてまでユダヤ人との約束を守ったのです。
おわりに

今回は「日本マクドナルド創業者であり「銀座のユダヤ人」でもある藤田田さんの「ユダヤの商法」でした。
読んでみるまでどんな人物かわからなかったんですが、すごく情熱的でクレイジーな人物でした。
最後にあとがき部分をかんたんに紹介して終わりにします。
お金の欲しい人が読んでください-あとがきにかえて-
~中略~
この本は、学者の書いた理論的、観念的な経済理論ではなく、実際に金儲けをして来て、『銀座のユダヤ商人』と自他ともに認めている商人が書いた”こうすれば確実に儲かる”という本であり、本邦初の画期的な実用経済書であると著者自身、折り紙をつける次第であります。ご熟読の上、日常の”マージャン必勝法”の一部に、あるいは脱サラリーマンの計画の中に、そして会社の経営にご活用いただくなら、私にとっては、金儲けにつぐ喜びであります。ただし、この本を読まれて、金儲けができなかったからといって、本代は絶対にお返しはしませんから念のため。
~中略~
ユダヤの商法 お金の欲しい人が読んでください-あとがきにかえて-より抜粋
ぶっとんでますよね(*´v`)
でも、藤田田の人柄がよくわかる文章だと思います。
ぜひ「ユダヤの商法」と藤田田の「大阪商法」のスキルを入手しあなたの人生に役立ててください。